ドメインの移管とサーバー移管・移転はなにが違う?サイト移転やリニューアル時に必要な知識を解説

「ホームページをそろそろ新しくしたいな」とリニューアルを考えた時、そのまま今のドメインを使い続けたいと考える方は少なくないですよね。

弊社にも、そういったお話をご相談いただくケースは多く、「ドメインを変更せずに新しいサイトにリニューアル」するという案件は多々あります。

ただ、その中で出てくるのが「ドメインを移管する」や「サーバーを引っ越す(移管する)」という言葉。

このキーワード、WEB業界に毎日頭から爪先までどっぷり使っている人たちじゃないとなかなかわかりにくいにも関わらず意味合いが全く違う日本語なんです。

私たちもお客さまへのご説明で毎回どう上手くご説明すれば伝わるか、模索しているこの「移管」という言葉。

今回はできるだけ噛み砕いて簡単に、なるべく専門用語を使わず、ご説明したいと思います。

そもそもドメインってなんだ?

「ドメイン」というものがそもそもなんなのか知りたい方は、ぜひこちらの簡単解説記事をご覧ください。

今回はもう少し詳しい説明をしていきたいので、ものすごく雑に言うと、.comとか.netがついたサイトのURLからhttp://とかwwwを除いた部分のことです。

サーバー移転とドメインの移管の違い

さて、今回の本題です。

まず、「ホームページをリニューアルしたい」と考えた場合、以下の2つの選択肢からどちらかを選ぶことになります。

・今のドメインをそのまま使う

・新しいドメインを使う

おすすめは前者です。

SEO対策の観点で言えば、今までの検索エンジンからのドメインへの評価をリニューアル後も引き継いだ方が得策ですし、「HP移転しましたよ」のご案内ページを作成する必要もありません。

そして、前者の場合に問題となるのが「そのドメインをどうするのか」ということ。以下の選択肢が生まれます。

ドメインもサーバーも同じものを使い続ける

ホームページを運用するに当たって必ず必要なのがサーバー。基本的にはよほど大きなWEBサイトでない限り、サーバーはご自身で年額や月額でレンタルサーバーを契約しているか、ホームページ管理会社が契約しているレンタルサーバーにデータが置かれているか、のどちらかです。

たとえばホームページの管理会社を変更する場合、自分が直接契約しているサーバーであればそのまま使い続けることができますが、ホームページ管理会社のサーバーにデータを置いている場合は、管理会社を変更するのと同時にサーバーも移転をしなければなりません。

上記の条件をクリアした上であれば、ドメインもサーバーも同じままなので、ホームページのリニューアル作業時に特別な手続きなどは発生しません。

サーバーは変更するがドメインの管理会社は変えない

お名前ドットコムやXdomain(X server domain)、ムームードメインなど、ドメインを取得した管理会社はそのままで、サーバーだけ変更したい場合。

ドメインを自身で所持していて、ホームページの管理会社を変更する際の選択肢として多く選ばれます。

この場合、「サーバー移転(サーバー移管)」のみが発生しますので、新規サーバー契約・全サーバー解約の手続きを行います。

サーバーを変更し、ドメインの管理会社も変える

ドメインを自身ではなくホームページの管理会社が所有しており、そのホームページ管理会社から別の制作会社への管理に変更したい、または自身での管理に変更したい場合の選択肢として多いのが、「サーバー移転+ドメインの管理会社変更」のパターン。

この場合が一番、手続きなどの作業が多くなります。

「サーバー移転(サーバー移管)」を行い、かつ「ドメインの管理会社変更=ドメインの移管」を行うとなると、専門的な知識のあるホームページ制作会社などに相談をしながら進めた方が良いです。

「ドメインの移管」はドメインの管理会社を変えること

前述した例からわかるように、「ドメインの移管」というのは「ドメインの管理会社を変えること」です。

また、合わせてよく使われる「ドメインの譲渡」や「ドメインの移動」というのは、多くの場合同じドメインの管理会社の中で別のアカウントにドメインをうつすことを示します。

「ドメインの移管」ができない場合もある

ドメインの移管には、以下のように制限があり、ドメイン移管の手続きを行うことができない場合があります。ドメインの移管をお考えの方は、以下の項目に該当していないか確認しましょう。

取得してから60日以内の場合

取得して間もないドメインは移管申請を行うことができません。

残り有効期限が15日以内である

ドメイン移管の手続きには数日かかることが多いため、残りの有効期限が短いドメインは移管申請できないようになっています。

汎用型JPドメインや属性型JPドメインと呼ばれる、.jp/.co.jp/or.jpなどのドメインを使用している場合は、残りの有効期限が31日以上無いと申請自体ができない場合が多いです。

レジストラロックがかかっている

ドメインには不正な移管申請を防ぐためのロック「レジストラロック」がかかっています。移管の際は先にレジストラロックの解除を申し込み、ロックが解除されたことを確認してから移管申請を行いましょう。

Whois情報が正しくない

ドメインにはWhois情報というものがあり、ドメインの管理会社名やドメインを取得した会社情報などが公開されています。ドメインの移管についての連絡はWhois情報に記載しているメールアドレスに届くため、正しいメールアドレスを登録しておく必要があります。

また、Whois情報が虚偽の内容だと判断された場合、ドメイン移管の許可が降りず、申請を行うことができません。

Xserver domainからの移管を行う場合、「代理公開サービス」を使用してドメインのWhois情報を登録していないか確認しましょう。代理公開サービスのままだとメールアドレスや会社の情報などがXserverのものになっているため、移管作業を進めることができません。ドメイン移管申請を行う前に、Whois情報は必ず確認しましょう。

その他にも、ドメインの管理会社によって規約などが設定されている場合もありますので、不安な方は自分がドメインを取得したドメイン管理会社に問い合わせてみましょう。

まとめ

さて、今回はサーバー移転、ドメインの移管についてお話ししてきました。

ホームページのリニューアルや、ホームページの制作会社を変えたいな……とお考えの方にとっては間違いなく持っておいた方が良い知識です。

なかなかややこしいワードが多いWEB業界ですが、皆さんに少しでもわかりやすい解説をお届けできていましたら幸いです。

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