【5分で読む】SEO対策の基礎知識

ホームページのアクセス数増加やお問い合わせなどのコンバージョンの獲得のための基本「SEO対策」。少し前まではホームページ制作と同時にSEO対策の重要性を説明する際も、「SEO対策って何?」と聞かれることが多くありました。最近ではクライアント様も最初からSEO対策の重要性を理解されていることが多い印象です。

でも、企業のマーケティング担当者の方、或いはSEO対策の担当者の方も重要性は理解していても「どのように行なっていくものなのか?」「どうすれば良いのか?」については中々理解を深めていくのは難しいと思います。

この記事では、これから自身のWEBサイトの検索順位向上のための「SEO対策の基礎知識」をご紹介していきたいと思います。

1)SEO対策の歴史

まず、SEO対策を知るためにSEO対策の歴史を少しご紹介します。
SEOとは「Search Engine Optimization」の頭文字をとった言葉で「検索エンジン最適化」のことを差します。
以前はホームページを探す際はディレクトリ型で、目的のどの分野のどのカテゴリかを絞っていき、一覧で表示された中から閲覧するホームページを選んでいく手法でした。この時期はホームページのカテゴリー分けは人の手によって行われていました。
そしてGoogleの誕生によって最終的には今のシステムに辿り着くのですが、その過程でYahoo!が独自の検索エンジン「YST」を採用(Google検索とYahoo!で検索結果が異なる)し、当時日本ではYahoo!ユーザーが多かったのでSEO対策もYSTがメインで行われていました。最終的にYahoo!も再びGoogleの検索エンジンを採用(Google検索とYahoo!検索結果が同じ)し現在に至ります。従って、現在のSEO対策はGoogleの検索エンジンに対するものといって構わないと思います。

余談ですが、結構誤解している方も多いので念のため説明しておきます。
上記の「Google検索とYahoo!検索結果が同じ」の件についてです。これはあくまでも「検索結果」が同じなだけで、実際の検索において「Googleで検索するかYahoo!で検索するか」は別の話です。例えば広告出稿の際「Google広告」はGoogleの検索結果にしか表示されませんし、Yahoo広告についても同様なのでご注意ください。

2)変化(進化)する検索アルゴリズム

次は検索アルゴリズムについてです。

検索アルゴリズムとは検索順位を決める仕組みと考えていただければ大丈夫です。
この検索アルゴリズムとは常に変化(進化)を続けていて、その中で大きなアップデートが皆さんも耳にしたことがあるかも知れないですが「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」、「モバイルフレンドリーアップデート」です。
これらのアップデートの結果、ユーザーが検索した「場所」によって検索結果が変化したり(ベニスアップデート)、コンテンツの「品質」を評価する(パンダアップデート)ようになりました。

3)Googleのサイト評価基準とSEO対策

SEO対策とは、これらの検索アルゴリズムの変化に対して行うもので常に一定のものでは有りません。例えば以前は被リンク数が優良なサイトの評価基準であったため、SEO対策は被リンク数の獲得であった時期がありました。この時期に流行ったのが有料リンクです。とにかくお金を払って様々なサイトにリンクをさせることで検索順位を上げていました。しかしこの手法は今は意味がなく、それどころか後述しますがペナルティの対象にもなっています。

3-1)Googleのサイト評価基準とSEO対策

Googleのサイト評価基準は一言でいうと「ユーザーにとって有益である」ことです。

前述の、今は廃止になっているリンク数による評価も「たくさんのサイトからリンクされる優良なサイト」だと考えればその通りです。しかし悪質なSEO対策のためにユーザーにとって有益でないサイトが上位表示されることもあります。それを阻止するために様々なアップデートが行われているのです。

では、SEO対策はアップデートの度にイチから考えてやり直すものなのでしょうか?

答えは少しイエス。ほどんどノー。だと思います。

Googleの検索アルゴリズムは公開されていません。つまりどうすればサイトが上位表示されるかをGoogleが具体的に教えてくれることは有りません。一部公開されている加点要素としてモバイルフレンドリーや暗号化通信などがあるのですが、基本的に仮説に基づく分析と経験でしか判断できません。ではなぜ「答えは少しイエス。ほどんどノー。」なのか?
これまでのアップデートで「地域(ローカル)性」や「関係ないリンクに対するペナルティ」、「コンテンツの質を評価」、「モバイルユーザーに便利な設計」などが加わりました。
単純に考えると、それぞれのユーザーがその場所やその時のシチュエーションで、知りたい情報や或いはその補足情報を便利に手に入れることができるサイト=ユーザーにとって有益なサイトをつくることこそが、アルゴリズムが変化しても変わらないSEO対策だと言えます。

つまり「ほどんどノー」の部分はこの基本的、普遍的なサイト設計によるもの、「少しイエス」の部分が大きなアルゴリズムの変化に合わせたものと考えれば、SEO対策は難しいものではなくなります。

次に実際のSEO対策についてみていきましょう。

3-2)内部SEO

内部SEOとは、Googleのクローラーがクローラーがページを見つけやすく、コンテンツの内容を理解しやすくするための施策です。
サイトの構造的な内容も含まれますので、わかりにくいかも知れませんが、

・タグを適切に使う
・内部リンクの最適化
・ページ表示速度
・モバイルフレンドリー
・meta要素の最適化

などをサイト設計に組み込んでいきます。

3-3)外部SEO

外部サイトからの被リンクは、サイトの評価を高めるひとつの指標として考えられています。
「あれ?被リンクは評価されないのでは??」と思った方もいると思いますが、それは「関係がないサイトからの不自然なリンク」のこと。質の高い外部サイトからの被リンクは、自身のサイトの質の高さの証明でもありSEO効果を生みます。

4)良質なコンテンツとは

ここでちょっと立ち止まって「良質なコンテンツとは何か?」について考えてみましょう。
これも単純に考えると一定の答えが見えてきます。
皆さんがよく見るサイトはなんですか?
youtubeですか?Amazonですか?
それとも人気ブロガーのブログですか?

共通しているのは「欲しい情報がたくさんある」「欲しい情報が詳しく知れる」ことではありませんか?

例えばチョコレートが欲しい場合、味や形、健康的効果、カロリー情報、保存方法など、様々な情報がたくさんあるサイトの方が便利で有益です。

つまり良質なコンテンツとは、私たちが提供するそれぞれの商品やサービスにおいて、ユーザーが知りたいと思うような情報を豊富に知ることができるコンテンツだといえます。

5)ブラックハットSEO

おまけというか、念のためというか、
ブラックハットSEOについても少しだけふれておきます。

ブラックハットSEOとは、検索アルゴリズムの穴をついて不正に検索順位を上げようとするSEO対策のことです。前述の大量の有料被リンク(リンクファーム)などもこれに当たります。

他にも、
・背景色と文字色を同じにして大量のキーワードを埋め込む「隠しテキスト」
・関係ない他者のブログのコメントにURLを埋め込む「コメントスパム」
・実際に表示されるページとは別に検索エンジン用の他のページを生成する「クローキング」
などがあります。考えるとあからさまにおかしな手法ですよね。絶対にしないでくださいね。(そもそも効果ももはやありませんが…)

当たり前のことでもありますが、サイトの設計や運用の際の一つの指標としてお考えください。

6)まとめ

検索順位はビジネスにとって成果を左右する重要なものです。
一朝一夕に上手くいくものでは無く、しっかりとした前準備やたくさんの試行錯誤が必要です。
「ユーザーにとって有益なサイト」を目指した取り組みは、きっと自身のビジネスに良い結果を生むと思います。この記事が、その取り組みの参考になれば幸いです。