リスティング広告講座〜番外編〜【Google広告の構造①】
この「リスティング広告用語集」と同時進行ですが「リスティング広告講座【Google広告編】」がスタートしました。それに合わせまして「Google広告」を学ぶ・運用する上で知っておかなければならない項目を解説していきます。
今回はGoogle広告の「アカウントとその内部構造」についてです。こう書くと難しそうですが、概念がわかればなんということはありません。
1)アカウント
Google広告を利用するには専用の「アカウント」を開設する必要があります。アカウントとはGoogle広告を利用するための「名義」と思って貰えばオーケーです。アカウントを取得するために何らかの書類を書いたり準備したりする必要はなく、オンライン上の手続きのみで比較的簡単に開設することができます。
Google広告アカウントの開設に必要なものは
①パソコン・スマートフォン・タブレットどれか最低1台
②利用可能なメールアドレス1つ(Gmailをお勧めします)
③クレジットカード1枚(広告料金の決済に必要です)
まずは、これだけです。
Google広告のアカウントを開設する際のメールアドレスがアカウントのユーザー名になります。これと別に開設時に設定したパスワードがあれば、インターネットが繋がる環境であればいつ、どこからでも管理画面にログインできます。
管理画面はアカウントごとに1つずつ専用の管理画面が割り当てられます。それ同時にGoogle広告の広告予算の「決済専用口座」が合わせて開設されます。
その専用口座にクレジットカードや銀行振込などで広告予算を基本「前払い」で入金することで、広告の出稿が可能になります。
2)キャンペーン
Google広告のアカウントを開設することで、管理画面から「キャンペーン」を作成することができる様になります。キャンペーンは「アカウント内で広告を管理する大きな器」と思ってください。ちなみにキャンペーンは一つだけではなく複数作ることができます。どういうことかと言うと、こう言うことです。
キャンペーンは広告を出すための大元の設定を決める場所です。大元の設定をことなるものにする場合には、キャンペーンは分ける必要があります。例えば…
●キャンペーンの種類を分ける。
例えば、検索連動型広告とディスプレイ広告を同じキャンペーンで管理することはできませんので、必ず別キャンペーンにすることになります。
●キャンペーンの予算を分ける。
広告予算はアカウント内に一括で入金しますが、キャンペーンを分けることで、それぞれのキャンペーンごとに予算の設定を行うことができます。例えば1月分の予算を30万円入金して、“検索連動型広告Aキャンペーンに15万円、検索連動型Bキャンペーンに10万円、ディスプレイ広告キャンペーンに5万円を割り当てる”などです。
●キャンペーンのターゲットを分ける。
広告配信のターゲットを絞る設定は地域、ユーザー層(性別や年齢など)、曜日と時間など多岐に渡りますが、これらも一つのキャンペーンで別々にすることはできません。例として、熊本県のみに配信する広告と福岡県のみに配信する広告は一つのキャンペーンで管理できないので、別のキャンペーンに分ける必要があります。
など、広告配信のベースになる設定は1キャンペーン1種類のため、上記のような設定項目が別になる場合はキャンペーンは複数作成する必要があります。
3)広告グループ
広告グループはキャンペーンの一つ下の階層になります。言わばキャンペーンという器の中の「中身」になります。この中身が「広告(文・画像など)」と「キーワード」になります。広告グループの中に広告とキーワードをセットで入れることではじめて広告は表示される様になります。広告グループはキャンペーンの中にほぼ無尽蔵に作成することができます。
キャンペーンは一つで良くても、広告グループはほとんどの場合複数になります。その理由は「適切にターゲットに広告を配信するには広告とキーワードを分けて設定する必要性があるから」です。
考え方の例として、
ある中古車屋さんが「熊本県で配信する検索連動型キャンペーン」を作成したとします。この中古車屋さんが「スポーツカー」と「軽自動車」を広告で売りたいと考えた場合、それぞれの広告グループは分けるべきです。
なぜなら、スポーツカーを買いたい人と軽自動車を買いたい人では検索時に使う「キーワード」が違うはずだからです。更に言えば、スポーツカーを探している人に「高品質の軽自動車が安い」と言う広告を表示させても、おそらくクリックはしてくれないでしょう。逆もまた然りです。
広告文をターゲットに合わせて的確に表示させるためには広告グループは分けて、広告に合わせたキーワードを設定しておく必要があるのです。
4)広告(広告文・クリエイティブ広告)
つぎは「広告」です。広告は広告グループの中に設定するもので、後述のキーワードに連動して表示させるものです。広告はキャンペーンで設定した広告のタイプ(検索連動型広告、ディスプレイ広告、動画広告など)に応じて表示できる広告の形式が異なります。主に検索連動型広告はテキスト型の広告、ディスプレイ広告の場合はバナー(画像)広告などになります。
広告は広告グルーブの中に複数設定することが可能です。それぞれの広告には「見出し」や「説明文」など、表示させる項目が細かくわかれており、それぞれ文字数などの制限があります。
テキスト広告などは限られた文字数の中でターゲットの興味をひくフレーズを考えなければなりませんので、実はこの作業が一番大変だったりします。ただ、一生懸命頭を捻って考えた広告文が必ず当たる、という保証はありませんので、はじめにいくつかの広告パターンを設定し、実際に広告を出稿した上で「どの広告の掲載結果が良いか」などをテストするのがお勧めです。
5)今回のまとめ
今回はGoogle広告の「アカウントとその内部構造」について説明しました。最後に「キーワード」という項目を解説しないといけないのですが、長文になりますので、一旦ここで今回は閉めます。次回はキーワードについて解説したいと思います。