【事前準備で全てが決まる!】カメラマンの撮影前準備の重要性
カメラマンとして仕事を受ける際、もしくはカメラマンに仕事を依頼する際にライター・ディレクター・デザイナーさんでこのようなやりとりになっていませんか?
依頼者「◯月◯日◯時から◯◯◯◯の場所で、撮影をお願いします!」
カメラマン「はい、承知しました!」
依頼者「ありがとうございます。それでは◯月◯日◯時から◯◯◯◯の場所でお待ちしております。」
日時と場所だけを伝え、何を・どのくらい・どのようなものを撮ればいいのかわからないままです。他にも聞いておくべきことは多々ありますが、もしかするとクライアントとの関係性によってはこのやりとりだけで済む場合もあるかもしれません。しかし、今回はそんなライター・ディレクター・デザイナー・撮影するカメラマンが知っておくべき事前準備の重要性をお話しさせていただきます。
カメラマンが撮影前にしておくべき準備とは
撮影内容に関する情報が何もないまま撮影にのぞみ、その場で勝負するよりも撮影前にどのような写真を撮るのかを決めて撮影にのぞむだけで、出来上がる写真はガラッと変わります。
カメラマンが撮影前にしておくべき事前準備は以下の通りです。
・何をとるのか(被写体は何なのか)
・どこにどのくらい使用するのか(掲載メディアのフォーマットチェック)
・どのような雰囲気なのか
・具体的にどのようなカットを撮影するのか
・ロケハン(実際の現場に行ってみるorストリートビューなどでチェック)
・必要機材の確認
他にも可能であれば、クライアントさんがこれまでどのような写真を使用してきたかを見て、そのクライアントさんの写真の好みを知っておくと撮影がスムーズに進められます。
また、今回掲載するメディアがどのような写真のテイストなのか、掲載枚数はどのくらいなのかは忘れずに確認を。
何を撮るのか(被写体は何なのか)
事前準備の段階で何を撮るのかを聞かされないまま撮影にのぞむ方はいないとは思います。
何を撮るのかを聞いておかないと、準備する機材等も変わってきますので必ず撮影依頼の際には尋ねるようにしましょう。
どこにどのくらい使用するのか(掲載メディアのフォーマットチェック)
掲載メディアが何なのかによって、データを納品する際の画像サイズが異なる場合があります。
また、どのくらい使用するかによって、カット数がどのくらい必要か、どのくらいパターンの違う写真を撮っておいた方が良いかなどが変わってきます。
何も聞かずに撮れたカット数だけ納品して、後から写真が足りないなんてことになれば最悪です。再撮影をすることができればまだいいのですが、状況によってはできないこともあり、取り返しがつかない場合もありますので注意しましょう。
どのような雰囲気なのか
雰囲気については2種類の意味があります。
一つ目は、撮影する写真の雰囲気です。
写真を掲載するメディアに合わせた雰囲気の写真を撮る必要があります。例えば、「可愛らしいポップなwebサイト」に「陰影のついたかっこいい人物の写真」はミスマッチですよね。
掲載メディアの雰囲気を事前に確認しておくことで、具体的にどのようなカットを撮影するかも事前に考えることができます。
2つ目は、撮影現場の雰囲気です。
現場の雰囲気については、事前に確認できるのものか正直微妙なところではあります。
撮影現場の雰囲気を知ると以下のようなメリットがあります。
・自分自身の服装を考えることができる
・撮影当日のテンションを前もって準備することができる
もしかすると、冠婚葬祭の撮影だったのでスーツでピシッとして撮影に臨んだ方がいい場合もありますし、和気藹々とした現場で、私服で行った方が馴染む場合もあります。
具体的にどのようなカットを撮影するのか
ここはとても重要なポイントの一つです。撮影終了後カメラマン的には、掲載メディアの雰囲気にもあったいい写真が撮影できたと思っていても、クライアント側が納得していなければ意味がありません。
ですので事前に手書きのラフや、参考になる画像などでどのような写真に仕上げたいのかを綿密に打ち合わせしておくことをお勧めします。
クライアントの意図していない写真撮影に時間を割くのはもったいないですからね。
ロケハン(実際の現場に行ってみるorストリートビューなどでチェック)
屋外ロケであれば、集合時間よりも先に現地入りしてロケハンを行い、どのポイントで撮影するのかアタリを見つけておきましょう。
ロケハンの前に、ストリートビューなどで近隣エリアに何があるのか、どのような環境なのかをチェックすることもお勧めです。
また、企業や施設によっては内観まで確認することができる場合もありますので、集合時間までに入れない施設でもストリートビューで確認できるのはとても便利です。
必要機材の確認
撮影する内容によってどの機材が必要なのかが変わってきます。一般的な写真撮影といえばカメラとレンズさえあればいい。という方はいらっしゃると思いますが、プロの現場ではそうはいきません。カメラ本体・レンズ(数種類)・バッテリー・メモリーカード・ライト(ストロボ)・ライトスタンド・ディフューザー・レフ板・三脚・その他撮影に使用する小物など準備するものは多々あります。
その中で、何が必要で何が必要ないかの取捨選択をし、撮影現場に向かいましょう。最初から使わないと決まっている荷物を持っていくのは邪魔なだけですので。
また、基本的には標準レンズを着用したカメラをメインに、もしその場でカメラやレンズの不具合が起きても大丈夫なようにカメラもレンズも2台体制で行っています。
カメラの消耗や耐久によるエラー・スペック不足によるエラーもデジタルカメラにはつきものです。
自分の使用している機材で起きたことは、自分のメンテナンス不足です。
フル充電したはずのカメラなのに、現場に着いたら全く起動しないなんてこともあったりするので、事前の準備とメンテナンスには気を使い、何があっても対処できる予備体制を整えておきましょう。それは今後の仕事と信頼のためにとても重要です。
予備のカメラを持たずカメラ1台だけで撮り直しのきかない現場にのぞむのはやめましょう。もしものことがあった場合、本当にどうしようもなくなりますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか?カメラマンにとって事前の準備が撮影当日と同じくらい重要だということがご理解いただけましたでしょうか?事前の打ち合わせや前準備をどれだけ行うかによって当日の写真の質は大きく異なります。
少なくとも、「何を撮るのか」「どのくらいカット数が必要か」「どのようなカットを撮影するか」「どこで撮影するのか」くらいは確認しておきましょう。