熊本市【EC補助金】ECサイト作成・リニューアルに使える?わかりやすく解説!

突然ですが、みなさんの企業や商品はネットショップ、いわゆる「ECサイト」をうまく活用できていますか?

このたび、熊本県熊本市がおこなう補助事業の一環として、「ECサイト」の運営に関する利用ができる「EC補助金」の導入が決定しました。

補助金対象者の募集はすでに始まっています。

弊社でも「ECサイト」の制作・改善について、以下のようなご相談をいただくことがあります。

・ECサイトに手を出したいけどなかなか制作金額が高くて……
・手数料や固定のランニングコストなどがわかりづらい
・以前作ったECサイトの売り上げがなかなか伸びない
・補助金がある!と聞いてもわかりにくくて手が出しづらい

こんなお悩みをお持ちの方のために今回は「ECサイト補助金」についてくわしく、そしてわかりやすくご説明していきます!

EC補助金の概要

今回ご紹介するのは、「熊本市EC展開支援事業補助金」です。
令和5年度(2023年度)の募集が始まっています。

熊本市公式HP「熊本市EC展開支援事業補助金の公募のお知らせ」
https://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=41313

EC補助金事業の目的

熊本市のHPには以下のような記載があります。
要約すると、新型コロナによって影響を受けた熊本市の経済活性化のために、中小企業を補助するよ!ということですね。

小規模企業者、中小企業者又は小規模企業者及び中小企業者を主体とした組合若しくは任意団体等 が実施するEC(電子商取引)展開事業に対し必要な経費の一部を補助することで、本市物産の振興 を図り、もって新型コロナウイルス感染症の影響を受けた本市経済の活性化に資することを目的とします。

熊本市公式HP「熊本市EC展開支援事業補助金の公募のお知らせ」
https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=41313&sub_id=8&flid=342028

EC補助金の対象となる方

今回のEC補助金は熊本市の補助金事業になりますので募集対象者は、「熊本市内の中小企業」に限定されています。

(1)小規模企業者、中小企業者又は小規模企業者及び中小企業者を主体とした事業協同組合又は 協業組合若しくは任意団体であること。(次の①②をすべて満たすこと。)

1.熊本市内に本社または主たる事業所を有するもの。(団体の場合は、2分の1以上が熊本市内に 本社または主たる事業所を有するものをもって組織されたもの。)

2.小規模企業者、中小企業者又は小規模企業者及び中小企業者を主体とした事業協同組合又は協 業組合若しくは任意団体であること。

https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=41313&sub_id=8&flid=342028

ちなみに、小規模企業者とは常時使用する従業員の数が20人以下、中小企業者は300人以下の事業者を指しています。

この「常時使用する従業員」という枠には、以下の方々は含まれません。

・会社役員(従業員との兼務役員を除く)
・個人事業主本人、同居している親族従業員
・育休、介護休業など休業中の社員
・一定の条件を満たしたパートタイム従業員

↓パートタイム従業員の方については、以下のいずれかを満たす場合です。

また、今回のEC補助金は以下の業種・団体が対象外とされています。

【補助対象外】
・医師、歯科医師、助産師
・個人農業・林業・水産業者(系統出荷のみの収入である場合)
・一般社団法人、公益社団法人
・一般財団法人、公益財団法人
・医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人等

基本的に株式会社・合同会社・合資会社や個人事業主は補助対象に含まれます。
(商工業者であることが条件です)

EC補助金の補助対象となる事業

では、今回のEC補助金で最も重要なポイントである、「何に使える補助金なのか」という部分。補助金の対象となる事業を見ていきましょう。

● ECサイトの構築・改修
● 自社ホームページへのEC機能(カート機能)の拡充
● ECモール(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど)への出店
● ECサイトの宣伝を目的とした広告

● ECサイトの構築・改修

ECサイトを作るための構築(新規制作)・改修(リニューアル)に補助金を用いることができます。

● 自社ホームページへのEC機能(カート機能)の拡充

独立したECサイト(ネットショップ)ではなくても、既存のホームページにEC機能(カート機能)を追加したい場合にも使うことができます。

● ECモール(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど)への出店

Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなど、ユーザーが集まりやすい大型ECモールへの出店を考えている方も補助金の申請対象です。

● ECサイトの宣伝を目的とした広告

ECサイトを宣伝するための広告に使用できる。つまりGoogle広告やYahoo!広告などのWEB広告(リスティング広告)にも補助金が使用できます。

上記項目は今回のEC補助金の対象となる事業です。

ちなみに、すでにAmazonや楽天などのECモールに出店していたとしても、新たに別のECモールに出店する場合や自社のECサイトを立ち上げる場合には補助金の対象となります。

ネットショップに新規で挑戦するという企業さんも、いままでもネットショップを使ってきて事業を広げたいという企業さんでも、どちらも使用できるというのがこの補助金の嬉しいポイントですね。

開拓する販路は日本国内に限らず海外市場でもOKと記載がありますので、市場範囲を広げられることも大きな魅力です。海外展開したいと考えていた方も資金面での支援があることで一歩を踏み出しやすくなりますね。

細かな経費の内訳としては以下のものが補助金対象となります。

ECサイト構築費
販売ページ作成経費・コンテンツ制作費など

出店料
初期費用・月額費用・システム利用料など

● 手数料
販売手数料・決済手数料など

● 翻訳費
ページ内紹介文の翻訳・多言語表記サイト構築にかかる経費など

広告宣伝費
リスティング広告・バナー広告など

EC補助金を使う事業の注意事項

企業のEC事業の新規参入・拡充を支援してくれるEC補助金ですが、いくつか注意事項がありますので、そちらもご紹介します。

以下の場合は補助金の対象外となります。
● すでに出店しているECモール等の出店料や手数料
● すでに公開しているECモール・ECサイトの周知のための広告費

また、事業の実施期間が以下のように定められています。
● 交付決定日以降の実施、かつ令和6年(2024年)2月29日(木)までに完了すること

上記の制作期間や準備期間が完了したあとも、1年以上EC展開を継続することが見込まれることも条件として記載されています。

EC補助金の補助率・補助上限額

今回の熊本市のEC補助金は、以下のように補助率・補助上限額が定められています。

● 補助率:補助対象経費の1/2以内
● 補助上限額 50万円(1,000円未満の端数は切り捨て)

ちなみに「補助金」は融資ではないので、返済の必要はありません。その代わりと言ってはなんですが、事業内容や経費の妥当性などについて審査があります。

必要書類を用意した上で熊本市に申請を行う必要があります。

EC補助金の申請・手続きの流れ

2023年度のEC補助金の申請はすでにスタートしています。

● 受付開始:令和5年 4月7日〜
● 受付締切:令和6年 1月 31日

公式サイトには「予算額に達し次第募集を終了します」との記載があります。

また、補助金で行う事業は「交付決定日以降の実施、かつ令和6年(2024年)2月29日(木)までに完了すること」と定められていますので、受付締め切りギリギリになっての申請・交付決定では事業の完了自体が間に合わなくなることも。

申請をお考えの方はお早めのご準備をオススメします!

補助金の申請に必要な書類

補助金の申し込みには以下の書類が必要になります。

●交付申込書
●補助事業計画書
●補助要件に適合することを確認するための補足資料
●補助対象経費にかかる見積書等
●市税滞納有無調査承諾書

必要な専用書類は熊本市のHP(https://www.city.kumamoto.jp/hpkiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=41313)からダウンロードすることが可能です。

補助事業計画書

補助金は公的な財源から支給されるものですので、「誰でもどんな事業でもいいよ!」というわけではなく、補助金の給付基準に合致する事業者を選定する審査が行われます。

「補助事業計画書」というのは、「自社の商品やサービスの強み」「経営方針・今後のプラン」などを記載するいわば「審査する方へのアピールポイントを集約できる書類」です。

EC補助金だけでなく、さまざまな各種補助金の申請時にはこの「補助事業計画書」を提出することになります。審査する「人」が見ることを前提にして自社の市場環境や競合分析など、見やすく、わかりやすく伝えることが大切です。

EC補助金の場合、補助事業計画書には上記内容のほか、以下のような項目を記入するように設定されています。

●EC展開の方法(モール・ECサイトの構築・改修・広告を選択)
●サイト開設予定日
●EC展開の目的・内容
●販売予定商品(商品名・価格・特徴等)
●成果目標(売上目標)

その他の項目は熊本市のHPをご参照ください。

まとめ

さて、今回は熊本市の【EC補助金】(熊本市EC展開支援事業補助金)について解説してきました。

補助金については、申請に必要な書類等の準備も多く、なかなか手を出しづらい印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の「補助金額50万円」というのは決して小さくはない金額です。

ECサイトの新規制作や売り上げ・市場規模の拡大については十分な費用補助だと思いますので、ECでのサービス・商品の取り扱いをされている方も、これから始めようとお考えの方も、申請を検討されてみてはいかがでしょうか。

テイク・シーでは補助金事業も幅広く取り扱っており、ECサイトの新規作成、リニューアルやWEB広告等について、幅広くサポートさせていただくことが可能です。

補助金申請に必要なお見積りのご用意も可能ですので、まずはぜひご相談ください。

参考・出典:熊本市公式HP(熊本市EC展開支援事業補助金)
https://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=41313&sub_id=8&flid=342028